ITコンサルティングの基本①ーBooks

いつもご覧いただきありがとうございます。

ご紹介させていただく内容はあくまでも私の主観ですので作者の意図することと相違する部分もあるかと存じますが、ご容赦くださいませ。

今回は前回の”コンサルティングの基本”に続いて、近年ニーズが高まっているITコンサルティングの基本を理解します。この分野はERP、SCM、CRMなどの省略文字が多くて理解するのが大変です。一つ一つ簡単な解説と共に紹介してますので参考にしてください。

近年では経営戦略とITの結びつきが強くなり「人・もの・金」に続く経営資源として「情報」が上げられる様に、ITは競合他社との差別化の武器として位置付けられる様になっている。

企業へのアンケート結果で「今後最も優先的に構築・更新したい情報システム」のアンケートでは、企業の体質強化やビジネスモデルの確立に資する、ERP、SCM、CRMなどのニーズが高く、情報セキュリティやEAIなどのインフラ整備も課題となっている。

高い付加価値を求めてIBMやNEC、NTTデータなどのシステムインテグレーターがコンサルティングファームを買収しています。

様々な経営課題をIT活用で解決する

経営課題

  1. 顧客の維持・拡大
  2. 商品・サービスの想像
  3. 業務プロセスの改善
  4. 新事業展開・グローバル化

IT活用の例

  1. 顧客管理システム
  2. 営業支援システム
  3. Webマーケティングシステム
  4. 新商品開発支援システム
  5. 社内ITインフラの構築
  6. 基幹システムの再構築
  7. グローバル経営管理システム

ITコンサルタントの3つの役割

  1. 問題解決人
  2. ファシリテーター
  3. エキスパート

IT コンサルティングの流れ

大きく①コンサルティングフェーズと②システム構築フェーズに分かれる

コンサルフェーズ①予備診断②提案書の作成③問題の分析④解決策の立案

システムフェーズ⑤システム化計画⑥開発の管理⑦稼働後の評価

③の情報収集としてインタビューやアンケート、現場視察などがありますが、「ロジックツリー」を使って問題を真因まで落とし込むことも有効である。

⑤においてはどのITシステムを使い開発のプロジェクトを進めるのかを決めて、提案書・見積書の承認を経て開発フェーズに向かっていく。

ITコンサルティングの領域

  1. ビジネスモデルの変革による経営の付加価値向上・・CRM、SCM
  2. 業務効率化や情報基盤整備による企業体制の強化・・ERP、EA
  3. IT戦略立案やシステム構築の支援・・CIO支援、PMO支援など

CRM(Customer Relationship Management)

新しいマーケティング戦略という経営課題の解決策として、企業が顧客との間に継続的な信頼関係(Relationship)を結ぶことを目的とする。

従来は顧客とのフェイストゥフェイスで集められた情報はCRMでは電話・郵便・ATM・インターネットなどの様々なチャネルから収集されます。この情報はデータベースに蓄積されて分析され、顧客ニーズに対応したサービスの提供に活用することがCRMの重要な目的である。

主なCRMパッケージソフト

「Siebel CRM On Demand」(オラクル)「Salesforce」など

ソフトの導入はマーケティングに有効活用することであり、導入自体が目的なったりすることで導入が失敗してしまうことも多い。顧客のデータの入力精度を上げて漏れなく登録することでRFM分析などが有効になる。戦略を考える「本部」と情報を収集する「現場」を繋ぐのがこのシステムですが、有効に活用できるかは「人」にかかっていると言えるでしょう。

ERP(Enterprise Resource Planning)

グローバル展開に対応できる業務遂行と管理の仕組みを整備するためには、「人・もの・金」と「情報」を企業全体にわたって可視化しながら、それを配分することで経営の効率化を図っていくシステム

ERPがサポートする業務領域

人事・給与、購買管理、在庫管理、生産管理、販売管理、会計管理、物量管理んど

主なERPパッケージ

①SAP

市場のトップシェアを握っていてCRMやSCMと合わせて「企業のあらゆる業務を強化する包括的なソリューション」としている

②Oracle

ナレッジマネジメント

組織のメンバーが蓄積してきた業務上の専門知識やノウハウをナレッジと定義して、このナレッジを組織の全員が活用できる共有の資源として整理統合することと考えられている。ナレッジを収集・登録する仕組みを支援するツールとしては「グループウェア」がよく知られている。グループウェアは電子メール、電子掲示板、ドキュメント管理、ワークフロー管理、スケジューラなどの機能がある。しかし、グループウェアのデータは一部に過ぎず、複数の組織やサイトに格納されているデータを活用するシステムとして「エンタープライズサーチ」を導入することが多くなっている。

課題としては企業全体で情報を電子化するなどにより登録件数を増やし、「ナレッジを創造する企業風土を確立させること」が重要です。その為にはナレッジの登録件数を定めて個人や組織の評価のフィードバックなどに使うことも必要。

EA(Enterprise Architecture)

個々の問題解決に取り組むのに先立ち、企業・組織の全体構造を体系的に捉えて現状を整理・可視化し、そこに立脚して理想的な将来のモデルを描くのに有効な枠組みプロセスを提供してくれる

「ザックマンフレームワーク」・・プレーヤーの視点と5W1Hの視点という2軸を使ったマトリクス型のフレームワーク

情報セキュリティー対策

情報セキュリティの脅威から企業を防衛し、信用を維持していく為には、あらかじめ情報セキュリティポリシーを策定し、リスクの分析と対策の検討を行い、対策基準を策定した上でセキュリティ対策を実施していく一連のマネジメント。

CIO支援

CIOは経営陣の1人として企業の情報管理のおける意思決定に経営的な責任を持ち、経営戦略に基づくIT戦略の策定、IT戦略に基づくIT技術の活用方針の決定、IT部門におけるマネジメントなどを統括します。ITコンサルタントは解決策を提案し、その実行を支援します。

PMO支援

プロジェクトの抱えるリスクを可視化して組織的に支援する機能。

  1. 標準化機能・・誰が担当しても仕組みが構築できる
  2. 管理機能・・プロジェクトの進捗や評価などの第三者管理を担う
  3. ナレッジマネジメント機能・・ノウハウを体系化したり、課題を分析する

発注側PMO支援は不慣れなユーザーをサポートしながらベンダーを管理する。受注側PMO支援は企業のプロジェクトマネジメント能力を向上させる仕組みを確立するためのコンサルティングが中心となる

ITデューデリジェンス

ITの活用促進を計画したりIT投資を管理したりする為には、それに先立って。企業全体にわたるIT資産の実態を調査し、分析・評価すること。ITコンサルタントはこの作業を通じて企業におけるIT資産評価の基準と評価結果を明確にし、今後のIT資産活用の効率化・最大化の推進、M&Aに際してのシステム統合計画の策定をガイドする役割を担います。

 

次回ITコンサルティング②ではコンサルタントに必要なスキルとツールをご紹介します。

 

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